金子淳が初めて楽焼の実験を始めたのは、大学院生時代にポール・ソルドナーのもとで学んだ時だった。しかし、大規模な陶芸を志向するようになるにつれ、楽焼に使用される小さな窯ではアイデアの実現に限界があることに気づいた。そこで金子は、2012年にメキシコで陶芸家フアン・デ・ディオス・サンチェスと出会うまで、楽焼を断念した。サンチェスはクエルナバカで楽焼工房を営み、大型の器を専門に焼いていた。彼の楽焼に対する情熱が金子の興味を引き、共同制作が始まった。
楽の芝居は、規模が大きくなればなるほど印象的だ。金子の手釉の作品は、真っ赤に光ったまま焼成窯から運び出され、可燃物の箱に閉じ込められた。箱から炎が立ち上り、酸素が燃え尽きると濃い煙になった。その結果、表面は豊かでスモーキーな黒、ひび割れた釉薬、光沢のある金属光沢を特徴とした。金子の造形はスケールが大きく、楽焼きの技法はとりわけドラマチックでユニークな作品を生み出した。
トラテ・アルテ/アルテ・クアン・スタジオ
メキシコ、クエルナバカ
写真金子 麗
鋳造されたたぬきから石膏型を外す作業。
2015
トラテ・アルテ/アルテ・クアン・スタジオ、クエルナバカ、メキシコ。
写真畠山崇
鋳造されたたぬきの石膏型
2015
トラテ・アルテ/アルテ・クアン・スタジオ、クエルナバカ、メキシコ。
写真畠山崇
様々な完成段階にあるタヌキたち。
トラテ・アルテ/アルテ・クアン・スタジオ、クエルナバカ、メキシコ。
写真畠山崇
ヘッド用のスリップ・キャスト・フォームの充填。
2015
トラテ・アルテ/アルテ・クアン・スタジオ、クエルナバカ、メキシコ。
写真畠山崇
ヘッドキャストヘッドの検査
2015
トラテ・アルテ/アルテ・クアン・スタジオ、クエルナバカ、メキシコ。
写真畠山崇
スケッチブックにヘッズのデザインを描くジュン。
2016
写真畠山崇
ラク・ヘッズのデザインスケッチとメモ。
2016
写真畠山崇
壁スラブに釉薬をかけるジュン。
2016
写真畠山崇
ジュン、ファン・サンチェス、そして黄色に染まった頭を持つアシスタントたち。
2016
写真畠山崇
ヘッドに黄色の釉薬をかけるジュン。
2016
写真畠山崇
3台のタヌキに釉薬をかけるジュンとアシスタントたち。
2016
写真畠山崇
ヘッドに取り組むジュンのスタジオ風景。
2016
写真畠山崇
窯から取り出されるたぬき。
写真畠山崇
ヘッドがまだ赤熱しているうちに窯から取り出される。
写真畠山崇
壁スラブはまだ赤熱しているうちに窯から取り出される。
写真畠山崇
新聞紙が敷かれたリダクション・チャンバーに入れられる壁スラブ。
写真畠山崇
ウォールスラブはその後、還元チャンバーに入れられ、接触すると発火する。
写真畠山崇
ヘッドは可燃物が並べられた密閉された還元室に入れられる。高温のセラミックが入ると、内部の可燃物に火がつき、内部の酸素が消費される。これにより原料の粘土が黒く変色し、釉薬の表面にクレーズと呼ばれる細かい亀裂が網目状に入る。
写真畠山崇
助手が、窯から出した直後のヘッドの上に新聞紙を敷いた還元室を下げ始める。
写真畠山崇
還元室は赤熱したセラミックで閉じられ、炎が底から噴き出す。
写真畠山崇
らくらく還元室の底で炎が舞う。
写真畠山崇